すべては「必然」のなかに

(指揮者:中館伸一さん)

 都立府中西高校の卒業生団体として、当時の顧問大久保省三先生を指揮者に迎え88年結成。現在の指揮者は、大久保先生の教え子、中館伸一さん。近年では府中西卒業生以外にもメンバーが次第に広がり、高1からその祖父母の年代まで、幅広い世代が一緒に歌っています。創立以来30年の月日のなかで、中高生時代から参加、結婚して子どもも育ち、今では親子で参加、というメンバーも。間際に迫った創立30周年記念演奏会では、惜しくも世を去った前団長を偲び、思い出の曲を。前団長の忘れ形見、小3の息子さんもその舞台に立つそうです。

 この日は、作曲家の田中達也さんが、演奏会直前の練習場を訪れ、自作の『ミライノコドモ』について語りました。田中さんは、谷川俊太郎さんの言葉を音楽にしていくうえでの自らの手法を、迷いや苦しみも吐露しつつ合唱団員たちに語りました。作曲者の声をじかに聞けるとは、なんという贅沢な時間でしょうか。全く偶然にNコンで審査員で講評者同士として中館さんと田中さんが出会い、全く偶然にスケジュールが合って、今日の訪問が決まったそう。「ご縁」をつなげ、つながる力があるようです。

 生まれつきの大病を克服して、指揮者として目覚ましく活躍する中舘さんはこう語ります。「音楽に、仲間に、自分は生かされていると実感します。すべては《必然》なのだ、と。」

作曲家・田中達也さんを囲んで