新宿トパーズ

―笑顔と喝采が舞台への原動力―

1981年、小学校のPTAコーラス「トパーズ」として7名で活動開始。当時は、おかあさんコーラスでステップを踏みつつ歌うのも画期的だった時代(※1)。教育現場でも流行のポップスをとり入れ生徒たちにも大人気だった福田芳尚先生の総指揮・演出・編曲により、ポップス、レヴュー、ミュージカル・コーラスを中心に、おかあさん大会や合唱祭で繰り広げる本格的な舞台や華麗な衣装で聴衆/観客を魅了してきました。(※2)

 
この日の練習曲は、「キッスは目にして!」(ベートーヴェン「エリーゼのために」のポップスアレンジ)と、ブロードウェイ・ミュージカル『コーラスライン』から「ONE」の2曲。
福田先生が見守るなか、中井祐司先生のピアノ伴奏に合わせ、立ち位置や振付のチェック。この日は初めてのフォーメーション練とのことでしたが、皆さん動きがキレキレ!福田先生の演出構想や曲のアレンジ、時にはキーの変更にも、現場で柔軟に応え瞬時に体現していく中井先生と団員のみなさんに敬服です!(※3)
 
鏡の前で床にバミリテープを貼ってのフォーメーション練習

最近は東京だけでなく、横浜、神戸、奈良、白馬…と各地の合唱イベントでも魅惑の舞台を展開(※4)、子どもたちとも一緒に歌える最新レパートリーも。(※5)

この歌とパフォーマンスの舞台を長年続けてこられたのは、「聴いてくださる皆さんの笑顔とたくさんの拍手が嬉しいから」と団員さん。
福田先生の無限のアイディアとみなさんの夢のステージ、これからも楽しみです!

※1 パフォーマンス導入のきっかけは、おかあさんコーラス大会での講評の先生からの「ポップスを歌うなら、スイングしたりステップを踏んだりした方がもっと楽しいですよ」の一言。
今では当たり前となったおかあさん大会の華やかなパフォーマンスと衣装。トパーズはそのパイオニア的存在なのです。衣装(早変わりの重ね着あり)をつけての練習もあるので、トパーズの特色の一つは「荷物が大きいこと」。鏡つきで踊れる練習会場の確保も必要なんだそうです。

※2 当時の福田先生は小学校の鼓笛隊の顧問。80年代に一世を風靡した人気バンド、チェッカーズの楽曲を採譜して演奏するなど、子どもたちに大人気。今どんな曲が人の心をとらえているか、何か楽しいことはないかな…と常にアンテナをはっておられるんですね。宝塚歌劇や劇団四季などの舞台も鑑賞し、研究と工夫を重ねて来られたそうです。

※3 YoutubeのチャンネルにUPされた振付動画、フォーメーション表も頭に入れて…と、入念な個人練習が欠かせないのです。

※4 白馬の合唱祭の野外ステージで用意されていた舞台は、なんと大型トレーラー!ステップを踏んで躍って…のトパーズさんの動きに車体が揺れてしまい、現地のスタッフが四方から車を必死に支えていた(!)そうです。

※5 流行曲のパフォーマンスをお孫さんと一緒に覚えるなど、世代を超えて楽しさを共有できるのはすてきですね!

(12月9日取材)

(2018年2月 212号)