あたたかな「音ある空間」を満たす、美しい音とコトバ

男声合唱団 音空(おんくう)

筑波大学メンネルコールの卒業生を中心に、指揮者・窪田卓さんが指導するさまざまな合唱団のメンバーが参加する「卓友会男声合唱団」が前身。「美しい日本語で歌う」のがモットー。24歳から73歳までと幅広い年代が参加していますが、仕事でどうしても出演できないメンバーもいて今日の東京都合唱祭は12名での演奏となりました。

 

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窪田さんは中学時代には吹奏楽部でフルートを。高1のとき「男子が不足」と誘われてNコンに出場するも惨敗。その悔しさを抱きしめて東京芸術大学の声楽科へと進路を変えたそうです。「自分がかつて教わったことを、そのままみんなに伝えたい。」合唱団の指導にあたっては、それを念頭に置いているそう。毎週土曜夜の練習は窪田さん宅の地下スタジオで。そして練習後は居酒屋へ繰り出し、「反省会」を。この日の終演後も、メンバーのご家族が合流し、なごやかな反省会です。

ビールを吞みながら合唱祭の講評コメントを回し読み。合唱祭がいいな、と思うのは、参加団体同士が感想を交換するメッセージカードです。これを読むと、ほかの団体のメンバーが寄せる、「音空」へのあたたかなエールがたくさん。「音楽的空間」が目に見えるような音を奏でたい、という思いを込めて名付けた「音空」が歌った『島唄』(詩・曲/宮沢和史 編曲/信長貴富)は、聴き手の心のなかに青い空と海を描けたようです。

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指揮の窪田卓さん

 

【公演情報】

少し先ですが2017年11月に演奏会開催予定。メインステージは千原英喜『ラプソディ・イン・チカマツ』(詩/近松門左衛門 曲/千原英喜)。

(2016年8月 206号)