空想少女

ピアニスト 村田智佳子

答えのないことを空想するのが好きな少女。このお花は、今何を考えているのだろう。夢ってなに?無限ってどういうこと?無限なんてあるはずないと思って、布団の中で宇宙を想像。その終わりを見つけようとするけれど、いつまでたっても果てはなく。空想の世界は時に楽しく、時に怖いものでした。

 

そんな少女の合唱との出会いは小学4年生。クラスが、学校代表として市内音楽会に出場。そこで演奏した作品が「空がこんなに青いとは」でした。歌詞を読みながら、大好きな空想の世界へ突入。「空は教えてくれた 大きい心を持つように‥」「空は聞かせてくれた 風にも負けない雲の歌‥」ピアノを担当した彼女は、みんなの歌を聴きながら合唱の中でピアノを弾くことに、今までにない感覚を抱きました。平面の楽譜から音楽が立体的に浮き上がっていく感覚。命が吹き込まれていく感覚。その後入団した少年少女合唱団では、ピアニストの先生方に釘付け。ピアノが嬉しそう、悲しそう、あったかい、懐かしいetc. 最高に心躍る空想時間でした。

 

時を経て、尊敬する恩師達の言葉に一喜一憂する日々。「素晴らしい作品には無駄な音なんて1つもない。1つ1つの音が生きているの。」「そんな音出さないで。音はbetween air and air でしか存在しない」「その前奏では歌えない」書ききれないほどの貴重な言葉の数々は、今も心を揺さぶり続けています。目に見えない大切なものを感じるには、想像力全開モードでいってもキリがなく、無限の意味をぼんやり実感していました。

 

現在合唱の現場では、空想し放題。詩が音楽に、音楽が詩に乗り人の心へ。歌とピアノは共に共鳴しあいながら作品に寄り添う。多くの異なる境遇の人々が1つの作品に集中する時間は本当に尊いです。大好きなピアノの前で試行錯誤の毎日が続きます。

 

いつも何かを空想していた一風変わった少女を救ってくれたのは音楽でした。どんな時も音楽が側にいてくれました。思考すること、想像することの大切さにも気付かせてくれました。現在少女は母となり、愛する息子と共に、新たな想像の世界へ。その豊かな世界観にハッとさせられています。

 

音楽との出会い、そこに関わる多くの方々、家族に支えられている日々に感謝感謝。在りし日の空想少女は、これから何を社会に還元していけるのか。今日も合唱現場にて、続・ファンタジー!

姪っ子小学生の絵 想像力豊か!