うちのぽん太

合唱指揮者:藤澤幸義子

ぽん太が我が家にやってきたのは12年前。中学生だった次男が反抗期真っ盛りでそれを見かねた単身赴任中だった夫の「動物セラピーというものがあるらしい」という浅い知識のもと、家庭内平和のために我が家にやってきたのが黒柴のぽん太でした。

当時はマンション住まい。管理組合では中型犬10キロまでという厳しい決まりがあったため、柴犬の中でも成犬になっても6、7キロくらいの豆柴を探して遠くのペットショップまでわざわざ出かけ、我が家の家族になったのです。豆柴だから普通の柴犬より倍近いお値段で(笑)

ぽん太はペットショップからの帰りの車の中で戻したり、ずっと下痢が続いたりと、我が家にやってきて早々に動物病院で診てもらうことになりました。

獣医さんからは「とっても神経質なので大らかに育ててあげてくださいね」そして「あっという間に大きくなるから今のうちにたくさん写真を撮ってあげてくださいね。この子(犬)は多分14キロくらいにはなりますね」と、あまりにもショッキングな言葉を聞かされたのです!

えっ?そんなはずは…と、ショックを受けながらも、ペット屋さんの暗示にかかっていた夫は、そんなことはない、大きくなっても7キロにしかならないと信じて疑いませんでした。

ご想像通り順調に育ち、1歳になった時には12キロになり立派な普通の柴犬となりました(笑)

12年前に反抗期だった次男も社会人となって独立し、ぽん太はいつの間にか12歳の堂々たるおじいちゃん犬になりました。家族が留守の時には庭で番犬のお仕事をして、一日のんびりと過ごしています。

宅配便屋さん曰く、「お家の方が留守の時には全く吠えないって有名ですよ」と、かなり適当に番犬をやっているようです。

今までたくさんの思い出を作ってくれて、それなりに動物セラピーのような役目(?)も果たしてくれたし、番犬の仕事なんて適当でいいから長生きしてね。